機内で垣間見える人間模様【子どもに注意しない親、席が離れた夫婦】
Category : 国内旅行
雨のため日が暮れていなくても既に外は暗くなっている。

隣がいないから3席全部占有できるから、快適かと思いきや、思わぬ洗礼が待っていた。後ろに座る幼児が僕の背中をグリグリ押すのである。僕自身この経験は一度や二度ではないため、読者の方々にも経験がおありかと思う。
「あーそのグリグリ気持ちいい~」なんて冗談は置いておいて、頻繁にされるとこちらもさすがに嫌になってくる。僕は基本的に小さな子供のすることに寛容であると思っているが、度が過ぎると文句の一つも言いたくなってくる。親が注意をしてやめないのならばまだマシなのだが、全く注意をせずに子どもがやり続けているとなると、やはり少し腹立たしい気持ちにもなるのだ。
以前、ラウンジで子供が騒いで「親の注意の声がうるさ過ぎる」という記事を書いたが、今回はあれの逆パターン。親が注意を全くしないという問題だ。子供が騒ぐのは仕方がないと思っている。しかし一応、周囲へのパフォーマンスとして少しくらいは子供に注意することはしないといけないと思う。それでもやめなければ仕方がないが、やりたい放題の子供を注意せず放っておくのはやはり不快なのだ。
どちらのパターンも見られているのは子供ではなく親の態度だ。注意のし過ぎもダメ、でも全く注意しないのもダメ。そのバランスが難しいのである。以前書いたラウンジの件も、今回のグリグリの件も、親としては反面教師としたいケースである。

既に夜になったセントレアに到着。
そう言えば、機内で隣同士になれなかった夫婦はどうなったのだろう。どうやら別々に座っているようだった。上空でCAさんに「お席、変わられますか?」と声を掛けられた旦那さんは、「ま、ええわ」と断わっていた。
そう、その気持ちわかる!
何日も一緒に海外旅行をしてきた夫婦だ。ちょっとくらい一人の時間が欲しいと思っていても不思議ではない。実際にその夫婦がどんな風に思っているのかは知る由もないが、自分の場合に当てはめれば少なくともそう思うと思う。新婚ホヤホヤで常にくっついていないと気が済まないようなカップルは勝手にくっついていてくれればいいとして、長年連れ添った夫婦では必ずしも席が隣同士である必要はないのである。
奥さんと離れたのをいいことに、旦那さんは隣のいない座席で読書にふけっていた。それも仲のいい夫婦像なのだと思う。
おしまい。

隣がいないから3席全部占有できるから、快適かと思いきや、思わぬ洗礼が待っていた。後ろに座る幼児が僕の背中をグリグリ押すのである。僕自身この経験は一度や二度ではないため、読者の方々にも経験がおありかと思う。
「あーそのグリグリ気持ちいい~」なんて冗談は置いておいて、頻繁にされるとこちらもさすがに嫌になってくる。僕は基本的に小さな子供のすることに寛容であると思っているが、度が過ぎると文句の一つも言いたくなってくる。親が注意をしてやめないのならばまだマシなのだが、全く注意をせずに子どもがやり続けているとなると、やはり少し腹立たしい気持ちにもなるのだ。
以前、ラウンジで子供が騒いで「親の注意の声がうるさ過ぎる」という記事を書いたが、今回はあれの逆パターン。親が注意を全くしないという問題だ。子供が騒ぐのは仕方がないと思っている。しかし一応、周囲へのパフォーマンスとして少しくらいは子供に注意することはしないといけないと思う。それでもやめなければ仕方がないが、やりたい放題の子供を注意せず放っておくのはやはり不快なのだ。
どちらのパターンも見られているのは子供ではなく親の態度だ。注意のし過ぎもダメ、でも全く注意しないのもダメ。そのバランスが難しいのである。以前書いたラウンジの件も、今回のグリグリの件も、親としては反面教師としたいケースである。

既に夜になったセントレアに到着。
そう言えば、機内で隣同士になれなかった夫婦はどうなったのだろう。どうやら別々に座っているようだった。上空でCAさんに「お席、変わられますか?」と声を掛けられた旦那さんは、「ま、ええわ」と断わっていた。
そう、その気持ちわかる!
何日も一緒に海外旅行をしてきた夫婦だ。ちょっとくらい一人の時間が欲しいと思っていても不思議ではない。実際にその夫婦がどんな風に思っているのかは知る由もないが、自分の場合に当てはめれば少なくともそう思うと思う。新婚ホヤホヤで常にくっついていないと気が済まないようなカップルは勝手にくっついていてくれればいいとして、長年連れ添った夫婦では必ずしも席が隣同士である必要はないのである。
奥さんと離れたのをいいことに、旦那さんは隣のいない座席で読書にふけっていた。それも仲のいい夫婦像なのだと思う。
おしまい。
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地上で勝手に座席移動をしてはいけない理由
Category : 国内旅行
タラップを上り、自席をめがけて突き進む。いつもなら立っているCAさん達と目が合うか目が合わないくらいかの微妙なところですれ違うのだが、今回はゆっくり乗り込んだため、荷物の上げ下げで混雑した機内で、CAさんたちとは目も合わずにすれ違うこととなった。
優先搭乗で1番か2番に乗り込むと、何となく気恥ずかしい思いをしないだろうか。CAさんがポツンポツンと立っている機内を、本当は愛想良く「こんにちは!」と挨拶をしたいのだけれど、ついつい「クールな男」を装って半分無視をしてしまうあの感じ。なんとなく目が合って会釈はするのだけれど、何故か愛想良くできない男の微妙な心理だ。僕だけなのか、世の中の男性全般が感じていることなのか…。
ま、そんなことはどうでもいい。

僕の座席は27A。後方の窓側席である。ラッキーなことに隣2人は来ず、一人で3席を独占することができた。
通路を挟んだ僕の隣では50代後半か60代と思われる夫婦がCAさんと何やら揉めていた。空席が沢山あるにも関わらず、席が離れてしまったらしいのだ。「こんなに空席あるのに何で隣同士じゃないのかしら?」と疑問をぶつける奥さん。「勝手に席変わっていいの?」と詰め寄る旦那さん。それに対しCAさんは「重心に影響を与えますので、上空に行きましたら変わって頂いても結構です。」と適切な回答をしていた。
ここで疑問。席を移動してもいいかCAさんに聞くと必ず言われる「重心に影響を与える」って、一体どういう意味だろう?
例えば席を隣に移るだけならば、重心にほとんど影響を与えないのだが、あまりに前後を移動すると重心が狂う。後ろの方に座っている人が前に来たら、重心は前に移動するはずだ。
航空機には定められた重心の位置範囲がある。それを逸脱すると飛ぶことができない。ただし、737くらいの飛行機では乗客1名くらいでどうにかなる話ではない。どちらかと言うと離陸に影響があると言った方がいい。飛行機は重心位置によって、水平安定板(水平尾翼)の角度を調節して、適切な引き起こし力(操縦桿を引く力)で離陸できるようにしている。これをトリム調整と呼ぶが、トリム調整の具合が悪いと、離陸時に操縦桿を目いっぱい引いても機首が持ち上がらない、またはすぐに機首が上がって異常な機首上げ姿勢になるなどの悪影響を与える。簡単に言うと操縦力に影響を与えるのである。重心を変えてはいけないのは、(飛行機にもよるが)どちらかと言うとこちらの理由による。
(直接は関係がないが、名古屋空港で墜落した中華航空150便は水平安定板のトリム異常が原因であった。)
一旦浮き上がり安全な高度まで達したら、そこからは自動で水平安定板(水平尾翼)を動かしてトリム(釣り合い)を取るため重心はあまり問題にはならないのだが、離陸時には自動でトリムを取ってくれないため(手動で設定するため)、重心の予期しない移動が致命的になることすらある。ダッシュ8などの小さな航空機は重心の位置が非常にシビアであり、事前座席指定できない席も存在するくらいである。前述した通り737クラスの飛行機では1人2人移動したところで大きな重心の変化はないはずなのだが、念のためCAさんは「座席移動は上空に行ってから」と言ったわけである。
CAさんは分かって言っているのかどうかは分からないけど…。
優先搭乗で1番か2番に乗り込むと、何となく気恥ずかしい思いをしないだろうか。CAさんがポツンポツンと立っている機内を、本当は愛想良く「こんにちは!」と挨拶をしたいのだけれど、ついつい「クールな男」を装って半分無視をしてしまうあの感じ。なんとなく目が合って会釈はするのだけれど、何故か愛想良くできない男の微妙な心理だ。僕だけなのか、世の中の男性全般が感じていることなのか…。
ま、そんなことはどうでもいい。

僕の座席は27A。後方の窓側席である。ラッキーなことに隣2人は来ず、一人で3席を独占することができた。
通路を挟んだ僕の隣では50代後半か60代と思われる夫婦がCAさんと何やら揉めていた。空席が沢山あるにも関わらず、席が離れてしまったらしいのだ。「こんなに空席あるのに何で隣同士じゃないのかしら?」と疑問をぶつける奥さん。「勝手に席変わっていいの?」と詰め寄る旦那さん。それに対しCAさんは「重心に影響を与えますので、上空に行きましたら変わって頂いても結構です。」と適切な回答をしていた。
ここで疑問。席を移動してもいいかCAさんに聞くと必ず言われる「重心に影響を与える」って、一体どういう意味だろう?
例えば席を隣に移るだけならば、重心にほとんど影響を与えないのだが、あまりに前後を移動すると重心が狂う。後ろの方に座っている人が前に来たら、重心は前に移動するはずだ。
航空機には定められた重心の位置範囲がある。それを逸脱すると飛ぶことができない。ただし、737くらいの飛行機では乗客1名くらいでどうにかなる話ではない。どちらかと言うと離陸に影響があると言った方がいい。飛行機は重心位置によって、水平安定板(水平尾翼)の角度を調節して、適切な引き起こし力(操縦桿を引く力)で離陸できるようにしている。これをトリム調整と呼ぶが、トリム調整の具合が悪いと、離陸時に操縦桿を目いっぱい引いても機首が持ち上がらない、またはすぐに機首が上がって異常な機首上げ姿勢になるなどの悪影響を与える。簡単に言うと操縦力に影響を与えるのである。重心を変えてはいけないのは、(飛行機にもよるが)どちらかと言うとこちらの理由による。
(直接は関係がないが、名古屋空港で墜落した中華航空150便は水平安定板のトリム異常が原因であった。)
一旦浮き上がり安全な高度まで達したら、そこからは自動で水平安定板(水平尾翼)を動かしてトリム(釣り合い)を取るため重心はあまり問題にはならないのだが、離陸時には自動でトリムを取ってくれないため(手動で設定するため)、重心の予期しない移動が致命的になることすらある。ダッシュ8などの小さな航空機は重心の位置が非常にシビアであり、事前座席指定できない席も存在するくらいである。前述した通り737クラスの飛行機では1人2人移動したところで大きな重心の変化はないはずなのだが、念のためCAさんは「座席移動は上空に行ってから」と言ったわけである。
CAさんは分かって言っているのかどうかは分からないけど…。
成田発国内線での優先搭乗はあくまでバスへの優先搭乗
Category : 国内旅行
成田に到着。これから中部までのフライトが残っている。シカゴからの到着は15時であるため、17時ちょうど発の便に接続が良い。成田-中部線は一日2便。夕方の接近した時間帯に2本あると言うのが驚きである(2015年11月当時は17時発と18時発、現在は17時発と18時55分発)。一方でJALは朝と夜に1本ずつある。ANAは午後着の便が多くあるためそうなっていると思われるのだが、午前に到着してしまう便には接続が悪いため、若干使いづらい面もある。

僕が到着した15時頃、カウンターはガラガラだった。嵐の前の静けさである。15時を過ぎ16時になると米国、欧州、アジア各地からの到着便が続々と到着する。それに応じて徐々に混雑してくるのである。
チェックインは至ってスムーズ。以前バンコクから帰ってくるときにはトラブルがあってお姉さんがラウンジまでチケットを持ってくるという事態が発生したが、今回は本当に何もなく、とてもスムーズにチェックインすることができた。
最近、トラブルがないとつまらない<と思うようになっていきた。「ブログに書くネタないやんけ!」とブツブツ言いながら僕はラウンジに入った。
ラウンジは全然混雑しておらず、前月に米国から帰ってきたときとは大違いだった。曜日によって混雑の度合いが違うのだろう。僕は機内で2回目の食事を食べ損ねたため、コーヒーでも飲みながらサンドイッチでもかじろうかなと思っていたのだが、返信メールに追われて満足に寛ぐことはできなかった。

17時発の中部行き。一応朝一の便。というと語弊があるが、一日の中で一番早い中部行きが17時発の便である。
成田発国内線での優先搭乗は、
あくまでバスへの優先搭乗である。
優先搭乗専用のバスが先に出て、先に飛行機に乗れるというわけではない。スポットに着くと、後から乗り込んだ人から先に降りていくので、優先搭乗でバスの座席に座ってしまった人は、かなり後の方に飛行機に乗り込むことになる。全くメリットを感じない優先サービスである。

スポットに着くとこの位置で10分くらい待たされた。そう言う意味で、優先搭乗をし、座っていられるメリットがあったかも知れない。
どうして待っていたかというとこの車が来たからである。

最初フードローダーかと思った。まだプレミアムクラスの食事が搭載されていないんだと勘違いをした。しかし、よくよく見てみると車いすのマークが付いている。
そう、車椅子の乗客をこれに乗せてR1ドアから乗せるのである。なるほど!ボーディングブリッジがない場合にはこんな風に車椅子ごと飛行機に乗せるのだ。これまで考えたことがないバスボーディングの際の車椅子での搭乗であったが、こんな方式でやっていたのである。

車椅子ローダーが去ったら、いよいよ僕らのバスがタラップ前に付く。優先搭乗したはずなのに乗り込むは最後だ。まぁ、ブログ的には捨ててもいい路線なので、いさぎよく諦めてゆっくり乗り込もうではないか。

僕が到着した15時頃、カウンターはガラガラだった。嵐の前の静けさである。15時を過ぎ16時になると米国、欧州、アジア各地からの到着便が続々と到着する。それに応じて徐々に混雑してくるのである。
チェックインは至ってスムーズ。以前バンコクから帰ってくるときにはトラブルがあってお姉さんがラウンジまでチケットを持ってくるという事態が発生したが、今回は本当に何もなく、とてもスムーズにチェックインすることができた。
最近、トラブルがないとつまらない<と思うようになっていきた。「ブログに書くネタないやんけ!」とブツブツ言いながら僕はラウンジに入った。
ラウンジは全然混雑しておらず、前月に米国から帰ってきたときとは大違いだった。曜日によって混雑の度合いが違うのだろう。僕は機内で2回目の食事を食べ損ねたため、コーヒーでも飲みながらサンドイッチでもかじろうかなと思っていたのだが、返信メールに追われて満足に寛ぐことはできなかった。

17時発の中部行き。一応朝一の便。というと語弊があるが、一日の中で一番早い中部行きが17時発の便である。
成田発国内線での優先搭乗は、
あくまでバスへの優先搭乗である。
優先搭乗専用のバスが先に出て、先に飛行機に乗れるというわけではない。スポットに着くと、後から乗り込んだ人から先に降りていくので、優先搭乗でバスの座席に座ってしまった人は、かなり後の方に飛行機に乗り込むことになる。全くメリットを感じない優先サービスである。

スポットに着くとこの位置で10分くらい待たされた。そう言う意味で、優先搭乗をし、座っていられるメリットがあったかも知れない。
どうして待っていたかというとこの車が来たからである。

最初フードローダーかと思った。まだプレミアムクラスの食事が搭載されていないんだと勘違いをした。しかし、よくよく見てみると車いすのマークが付いている。
そう、車椅子の乗客をこれに乗せてR1ドアから乗せるのである。なるほど!ボーディングブリッジがない場合にはこんな風に車椅子ごと飛行機に乗せるのだ。これまで考えたことがないバスボーディングの際の車椅子での搭乗であったが、こんな方式でやっていたのである。

車椅子ローダーが去ったら、いよいよ僕らのバスがタラップ前に付く。優先搭乗したはずなのに乗り込むは最後だ。まぁ、ブログ的には捨ててもいい路線なので、いさぎよく諦めてゆっくり乗り込もうではないか。
浜名湖に富士山に静岡空港にJALの777に木更津駐屯地
Category : 国内旅行
雲がほとんどない中部地方。珍しく自分の乗る日に晴れた。ここのところいつも曇り空で楽しくなかったから何だかウキウキする。

少し東に進むと浜名湖、そして遠くには富士山が見える。

御前崎から遠く富士山を望む。

富士山は頂上部がほんの少しだけ白い。初冠雪のニュースは確かこの日の数日前に聞いていた(当時2015年10月下旬)。夏の富士山か冬の富士山かどちらが良いかと言われたら、間違いなく冬だろう。そういう意味でまだ富士山は美しいとは言えない。

「富士山のふもとにある」なんて言ったら怒られてしまいそうな空港がここにある。富士山・静岡空港である。富士山からは遠く離れた牧之原にある空港だ。かつてフジドリームエアラインズ(FDA)が拠点としていたが、JALの破たんという「棚からぼた餅」を受けて名古屋(小牧)に拠点を移した。今どき静岡空港でオペレーションをやっていたら、とっくの昔にFDAが破たんしていただろう。JALサマサマのFDAであると僕は思っている。

遠くを見ていたら白い物体が近づいてきた。望遠レンズで覗くとJALの777だった。ブレているのが残念だが、確実に識別できる距離だ。恐らく羽田に降りる便だと思われる。僕の乗る機体の下を通り過ぎ右側に出ていった。

こちらは陸上自衛隊の木更津駐屯地である。羽田空港へ南からアプローチする際にはこの近辺を通る。下に飛行機を探したが見つけられなかった。

ハッキリ言ってこの中部―成田線は全く気が抜けない。所要時間が短い上に見どころが満載だからだ。左側に座れば富士山が見えるし、トラフィックも多い。カメラを片手にひたすら外を見ていないと、何か凄いチャンスを逃してしまう気がして落ち着かないのである。

そんなこんなしているうちに僕の乗る成田行きは九十九里浜を過ぎた。
成田へのファイナルアプローチを開始した。この位置でこの高度ならばRWY34である。1時間の所要時間はあっという間に過ぎた。

少し東に進むと浜名湖、そして遠くには富士山が見える。

御前崎から遠く富士山を望む。

富士山は頂上部がほんの少しだけ白い。初冠雪のニュースは確かこの日の数日前に聞いていた(当時2015年10月下旬)。夏の富士山か冬の富士山かどちらが良いかと言われたら、間違いなく冬だろう。そういう意味でまだ富士山は美しいとは言えない。

「富士山のふもとにある」なんて言ったら怒られてしまいそうな空港がここにある。富士山・静岡空港である。富士山からは遠く離れた牧之原にある空港だ。かつてフジドリームエアラインズ(FDA)が拠点としていたが、JALの破たんという「棚からぼた餅」を受けて名古屋(小牧)に拠点を移した。今どき静岡空港でオペレーションをやっていたら、とっくの昔にFDAが破たんしていただろう。JALサマサマのFDAであると僕は思っている。

遠くを見ていたら白い物体が近づいてきた。望遠レンズで覗くとJALの777だった。ブレているのが残念だが、確実に識別できる距離だ。恐らく羽田に降りる便だと思われる。僕の乗る機体の下を通り過ぎ右側に出ていった。

こちらは陸上自衛隊の木更津駐屯地である。羽田空港へ南からアプローチする際にはこの近辺を通る。下に飛行機を探したが見つけられなかった。

ハッキリ言ってこの中部―成田線は全く気が抜けない。所要時間が短い上に見どころが満載だからだ。左側に座れば富士山が見えるし、トラフィックも多い。カメラを片手にひたすら外を見ていないと、何か凄いチャンスを逃してしまう気がして落ち着かないのである。

そんなこんなしているうちに僕の乗る成田行きは九十九里浜を過ぎた。
成田へのファイナルアプローチを開始した。この位置でこの高度ならばRWY34である。1時間の所要時間はあっという間に過ぎた。
成田行きの複雑な気持ち【ANA中部-成田搭乗記】
Category : 国内旅行
朝陽を浴びながらプッシュバックを開始した。

隣の羽田行きの出発は朝7時55分である。僕の成田行きは5分早く出発する。
今乗っている成田線と隣にいる羽田線、この2つの路線は競争し合うようにセントレアから国際線客を奪っていく。「朝の成田行き、羽田行きは便利だなぁ」と思っている人は手痛いしっぺ返しを食らうことになる。そのローカルな便利さが実はトータルなセントレアの便利さを奪っていくのだ。僕が今回ANAでシカゴへ飛ぶのも、実はデルタの中部-デトロイト線がデイリーではなくなってしまった結果である。
羽田発、成田発の国際線への乗り継ぎが良くなればなるほどセントレアは不便になる。何故なら成田線、羽田線がセントレアから海外へ飛んでくれる客を吸い取ってしまうからだ。ANAは各地から成田と羽田への国内線を飛ばすことで、自社の国際線に乗ってくれる乗客を増やそうとしている。セントレアとしては自前の「国際線」を増やそうと努力しているが、その乗客は皮肉なことにANAの「国内線」に乗って成田や羽田に出て行ってしまうのだ。
中部発のデトロイト線、中部発のヘルシンキ線、フランクフルト線がデイリー運航でない限り、運航していない日には成田か羽田に行かざるを得ない。曜日の都合で中部発の国際線を使えない人は成田や羽田へ出るしかないのだ。それがまたセントレアの長距離国際線乗客の減少に繋がっていく。個人的には羽田や成田に行けばいいので問題ないのだが、全体としては不便になってしまう。これは経済学で言うところの「合成の誤謬(ごびゅう)」に他ならない。
成田や羽田から出発するのは便利なんだけど何となく本意じゃない。実に複雑な気持ちである。

珍しくもチャイナエア(中華航空)がセンターピアの北側から出発する。

「747が壊れました!」なんて言われてもおかしくない写真。ちょうど尾部を開けて貨物を搭載しているところである。後部胴体を空けて尾部自体を90度回転させているドリームリフターは壊れているとしか思えない格好をしている。ちなみに右の奥には787の試験1号機が見える。

滑走路に進入すると左側にも滑走路が見えるということはインターセクションディパーチャ―だ。2800mの標識のところから出発する。
航空機の離陸距離は、大雑把に言えば、実際に飛び上がることが出来る距離ではなく、離陸決心速度(V1)で停止を決断した時にちゃんと滑走路の中で止まれる距離を加えて計算されている。その距離が滑走路の途中から離陸したとしても充分であればインターセクションディパーチャーが許されるわけだ。

久々に快晴の空だ。離陸後左旋回をすると、離陸したばかりの滑走路が見え、しばしセントレアという名の人工島に見とれるのであった。

朝陽が反射する水面に映し出される人工島がまぶしく見えた。

伊勢湾上でほぼ270度ターンを行い東へ進む。海上でかなりの高度を稼いでいるため、離陸して間もなくてもこんな高高度から撮影できるのだ。

セントレアに別れを告げ、成田へと上昇を続ける。
この天気ならば確実に富士山が狙えるはずだ。この路線では左側を取るのがマストだ。

隣の羽田行きの出発は朝7時55分である。僕の成田行きは5分早く出発する。
今乗っている成田線と隣にいる羽田線、この2つの路線は競争し合うようにセントレアから国際線客を奪っていく。「朝の成田行き、羽田行きは便利だなぁ」と思っている人は手痛いしっぺ返しを食らうことになる。そのローカルな便利さが実はトータルなセントレアの便利さを奪っていくのだ。僕が今回ANAでシカゴへ飛ぶのも、実はデルタの中部-デトロイト線がデイリーではなくなってしまった結果である。
羽田発、成田発の国際線への乗り継ぎが良くなればなるほどセントレアは不便になる。何故なら成田線、羽田線がセントレアから海外へ飛んでくれる客を吸い取ってしまうからだ。ANAは各地から成田と羽田への国内線を飛ばすことで、自社の国際線に乗ってくれる乗客を増やそうとしている。セントレアとしては自前の「国際線」を増やそうと努力しているが、その乗客は皮肉なことにANAの「国内線」に乗って成田や羽田に出て行ってしまうのだ。
中部発のデトロイト線、中部発のヘルシンキ線、フランクフルト線がデイリー運航でない限り、運航していない日には成田か羽田に行かざるを得ない。曜日の都合で中部発の国際線を使えない人は成田や羽田へ出るしかないのだ。それがまたセントレアの長距離国際線乗客の減少に繋がっていく。個人的には羽田や成田に行けばいいので問題ないのだが、全体としては不便になってしまう。これは経済学で言うところの「合成の誤謬(ごびゅう)」に他ならない。
成田や羽田から出発するのは便利なんだけど何となく本意じゃない。実に複雑な気持ちである。

珍しくもチャイナエア(中華航空)がセンターピアの北側から出発する。

「747が壊れました!」なんて言われてもおかしくない写真。ちょうど尾部を開けて貨物を搭載しているところである。後部胴体を空けて尾部自体を90度回転させているドリームリフターは壊れているとしか思えない格好をしている。ちなみに右の奥には787の試験1号機が見える。

滑走路に進入すると左側にも滑走路が見えるということはインターセクションディパーチャ―だ。2800mの標識のところから出発する。
航空機の離陸距離は、大雑把に言えば、実際に飛び上がることが出来る距離ではなく、離陸決心速度(V1)で停止を決断した時にちゃんと滑走路の中で止まれる距離を加えて計算されている。その距離が滑走路の途中から離陸したとしても充分であればインターセクションディパーチャーが許されるわけだ。

久々に快晴の空だ。離陸後左旋回をすると、離陸したばかりの滑走路が見え、しばしセントレアという名の人工島に見とれるのであった。

朝陽が反射する水面に映し出される人工島がまぶしく見えた。

伊勢湾上でほぼ270度ターンを行い東へ進む。海上でかなりの高度を稼いでいるため、離陸して間もなくてもこんな高高度から撮影できるのだ。

セントレアに別れを告げ、成田へと上昇を続ける。
この天気ならば確実に富士山が狙えるはずだ。この路線では左側を取るのがマストだ。