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成田に緊急着陸したデルタ機に乗っていた話

Category : 海外旅行
先日、渡米したときのこと。
僕はデルタの747-400、中部発デトロイト行きのDL630便に乗った。
この便がまさか成田に緊急着陸をすることなど知る由もなかった。

前もって言っておくと、この便はこんなトラブル機として報道された。

テレ朝NEWS (↓ PCで見ると文字が青くなりませんがリンクが張ってあります。)
「機内で異臭が…」デルタ機が成田空港に緊急着陸

まとめると、
ギャレイから異臭がしたため成田に緊急着陸をしたということである。

さて、トラブル発生までは普通の搭乗記と行こう。



今回は気分が乗らない。
何故ならエコノミークラスへの搭乗だからだ。
いきなりカウンターで荷物重量オーバーを宣告され凹んだ。

僕の持ってきた荷物は約29.8kg。
1個当たり23キロ未満という規定に引っかかった。
ただ複数に分けて一つを23キロ以内にすれば良いわけで、
機内持ち込み用にと持って行ったリモワにオーバーしている分の荷物を詰め込み、
リモワの中に入っていたビジネスバックをそのまま取り出して、なんとかその場をしのいだ。
いきなりのエコノミークラスの洗礼に僕は少し萎えた。

でもラウンジは使える。
ただ飛行機が見えるわけでもなく、何となく気分が乗らなかったので、
早々にラウンジを出て搭乗ゲートに行った。
「飛行機を見たらテンション上がるかな?」と思ったからである。


201306_DL630-01.jpg
ジャンボを見るとテンションが上がると思いきや全然。


201306_DL630-02.jpg
この部分はビジネスクラスであから、アップにするとなおさら凹んだ。


201306_DL630-03.jpg
で、搭乗はこちら側からである。


201306_DL630-04.jpg
搭乗が始まった。
この長蛇の列。
事前にシートマップを見るにほぼ満席である。
そんなエコノミークラスに揺られ、デトロイトまでの飛行時間は12時間。
僕は憂鬱で仕方がなかった。


201306_DL630-05.jpg
一応僕はデルタもゴールドのステータスは持っているので、
スカイプライオリティレーンから搭乗でき、それだけはスムーズであった。


201306_DL630-06.jpg
ジャンボに乗るというのに本当に気分が乗らない。

座席はエコノミーコンフォートの通路側。
窓側や中央座席よりはマシである。

定刻よりも早く搭乗が終わり、セントレアはRWY18から離陸した。


201306_DL630-08.jpg
巡航に移り少し経つとおやつが出てきた。
エコノミーのおやつってこんなにショボいんだと凹んだ。


201306_DL630-09.jpg
中身はこんなである。
プレッツェルとナッツだ。

さて。
ここからが一連の事態の始まりである。


201306_DL630-10.jpg
映画でも見るかという頃に、いきなり全モニタが落ちた。
少し経ってから放送が入った。
「電気系統のトラブルが発生しております。」と。

その後再び放送が入った。
「再起動をしシステムチェックをしています」。

一時的にすべての照明、電源がオフになり、
その間トイレのポンプも作動していないようだった。
この時点では僕は何も心配をしていなかった。
「再起動すれば直るだろう」くらいに思っていた。

報道によるとアッパーデッキのギャレイから異臭がしたそうだが、
メインデッキでは異臭は全くしなかった。
僕が座っていたのはアッパーデッキへの階段に比較的近い位置であったが、
少なくともメインデッキでは異臭を感じることはなかった。

正直に言うと、僕は英語の放送を100%聞き取ることができない。
理解できるのは大体70%程度だ。
日本語でも放送が入るのだが、英語版の放送よりもかなりの部分が省略されており、
結局全く役に立たないというのが実情である。

ただ「ギャレイで問題が発生した」と言っていたことは確かで、
その次に入った放送では、
「ロングフライトにも関わらず、温かいミールの提供ができません。」
「提供できるのはサラダやデザートのみとなります。」
と言っていた。

その直後、キャプテンから成田に引き返す旨の放送が入った。
「電気系統のトラブルがギャレイで発生しました。」
「詳細を調べるためには地上でのシステムチェックが必要です。」
「念のため成田に引き返して機体を調べます。」
そんなことを言っていた。
後はシンシアリィアポロジャイズと言った謝罪の放送であった。

機長から放送があったのは14時58分。
中部を飛び立って約1時間半後のことだった。
その前に飛行機は大きく旋回をしていた。
つまり機長が成田への引き返しを決断したのはそれよりも少し前である。

機内はどよめくこともなく、みんな押し黙っていた。
というか、放送が入る前と後では機内の雰囲気は何も変わっていない。

この先どうなるのか全く分からなかったが、
とりあえず引き返すということだったのでそれに従うしか術はなかった。
このままの機体で再び離陸できるのか、それとも他社便に振り返られるのか、
はたまた代替機に乗せられるのか。
この時点では何も分からなかった。

何度も言うが深刻な状況は全く感じられなかった。
むしろ、せっかくここまで2時間近く乗ってきたのだから、
あと10時間耐えて、早くデトロイトに着きたかった、
という残念な気持ちの方が大きかった。


201306_DL630-12.jpg
機内の様子はこんな感じだ。
一度照明は落ちたがすぐに復帰し、見る限りモニタが作動していないだけの様子であった。
(他に動作していない部分があったかも知れないが、それは僕には分からなかった。)

報道によるとA滑走路が5分間閉鎖され、緊急着陸を行ったとのことである。
僕が知る限りそんな状況は知り得なかったし、
もちろん緊急着陸というアナウンスもなかった。
通路側に座っていたせいもあって、消防車が待機している様子も見えなかった。

A滑走路(RWY16R)には恐らくILSアプローチを行ったのではないかと思う。
機体の運動を見るからに、レーダーベクターをされながら、
MCP(モードコントロールパネル)で方位と高度をコントロールしているようであった。

その後ILSをキャプチャーし、直線的に降下していたはずだ。
電気系統のトラブルから操縦系統に深刻な問題が発生したとか、
そんな様子は全く感じられなかった。
いわゆる普通のアプローチであったように思う。

B滑走路(RWY16L)には同じデルタの767がアプローチをしており、
着陸までほぼ真横にいてとてもエキサイティングな光景だった。
そのことから考えても操縦系統に問題があるようには思えなかった。


201306_DL630-13.jpg
成田空港は15番スポットに到着。

着陸するととりあえず機内で待機するように命じられた。
スポットに着くとすぐに扉が開けられ、デルタ航空の東京支店の人から放送が入った。
「この度は大変なご迷惑をおかけし…。」というとても丁寧なお詫びの挨拶だった。
緊急事態という雰囲気はここでも全く感じられなかった。
とても誠実な対応をしてくれていると感じた。

挨拶が終わると降機するように言われ、
出口で1000円分のバウチャーを貰い、隣の14番ゲートに向かった。


201306_DL630-14.jpg
降りると4社ほどプレスがいた。
一人が僕に話し掛けてきたが、話すことがないので断った。
何故プレスがいるのか全く分からなかった。
だからこのとき初めて、
「もしかしたら深刻な事態が起きていたのかも知れない」ということを悟ったのである。

そのまま僕らは乗り継ぎ用のセキュリティゲートを通って14番ゲートに向かった。

僕がこの件についてニュースや新聞で報道されていることを知ったのは、
実はデトロイトに着いてからである。
成田にいる間、報道されていることなど全く知らなかったのである。

僕が機内で体験したこととはかなりの温度差があるように思えた。
僕がアッパーデッキにいなかったからかも知れないが、
異臭はしなかったし、緊急事態も告げられなかった。

これには2つの原因があるように思う。
ひとつはメディアの「事を荒立てようとする報道体質」。
そしてもうひとつは「クルーの冷静な対応力」である。

メディアについてはいつもの通りの体質だ。
一方、クルーの冷静な対応力というものには頭が下がる。

緊急事態なんて言ったら客がパニクることは分かっている。
緊急事態であろうとそうでなかろうと、実際に火災等が発生していない状況であれば、
何も告げない方が乗客のためになるわけだ。
コックピットで深刻な事態が発生しようとも、何の問題もなく着陸できるのであれば、
平静を装って黙って着陸するほうが良いのである。

たまにニュースで「どこどこの飛行機が緊急着陸!」なんて報道がなされている。
それを見て我々は少々の恐怖感を覚えてしまうが、
報道内容と現実に機内で起こっていることの間には、恐らく相当の温度差があるのだろう。
ここで下手に「不安だった」なんてコメントをしようものなら、
そのコメントだけが一人歩きをして、事が荒立てられてしまうのだろうなと思った。

メディアは多分、大きく間違ったことは書いていない。
しかし書かれている内容はやや大袈裟である。
そのギャップを常に頭に入れておかねばならない。


なるほど。
きっと世の中の緊急着陸の相場はこんなものなのだ。
ただ本当に火災が起きているとかそういう場合は別なのかも知れないが…。

今回は色々な意味で良い経験が出来たと思っている。


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