ホーチミン到着後、僕はすぐにチケットカウンターに向かった。翌日のA350の運航便を取るためある。ここで復習をしておくと、僕はデルタのアワードで以下のルートを作っている。
① 中部→ハノイ
② ハノイ→ホーチミン
③ ホーチミン→ハノイ
④ ハノイ→中部
現時点で②まで終了しており、本来は②のレグでA350に、③のレグで787に乗る予定だった。ところが②のレグで787に乗ってしまった。
ハノイ出発前、デルタの予約センターに電話をし、③のレグをA350の運航便に変更したい旨を伝えたところ、運悪く「A350の運航便にはアワードの空席がありません」と言われてしまった。だったらお金を払って乗るしかない。せっかくアワードで取ったのに、お金を払うのはしゃくだったが、それしか方法がないのならそうするしかない。ここまで来てA350に乗らずに日本には帰れないからだ。
とりあえず、ホーチミンに着いたら③のレグを新しく買い、デルタのアワードの予約はそのままにしようと思っていた。つまり翌日をダブルブッキング状態にしよう考えたのである。
買ったチケットの便がそのままA350で運航されればアワードの③の区間(ホーチミン→ハノイ)をキャンセルし、アワードの便が運良くA350に機材変更されれば、買ったチケットを払い戻そうと思ったのである。恐らくそれが一番賢いやり方なはずだ。ただ、そのやり方を思いつくのにえらく時間が掛かってしまったが…。
チケットオフィスを探すとすぐに見つかった。

事情を話すとすぐに分かってくれた。写真の真ん中あたりに立っているお兄さんに話し掛けたのだが、僕が飛行機好きだと分かるととても親切にしてくれた。沢山あるホーチミン-ハノイ間の便の中からA350の運航便を探してくれた。13時50分のVN238便がA350での便であることが分かった。
あとは値段である。10万円とか言われたら少しひるむ。しかし乗りたい路線はベトナムの国内線、2時間程度の路線であるためビジネスクラスとは言えそこまで高くはないはずだ。僕が何故ベトナムに行ったかというところにも繋がるが、近場でしかも近距離路線で乗る意味はそこにある。お金を払っても知れているということだ。
今だから言えることは、近距離路線ならばリカバリが容易だということ。これがカタール航空のドーハから欧州までの便なんかに乗ろうものなら大変である。新しくチケットを買い直すのにもウン十万というお金が必要になる。
お兄さんが紙に書いた金額は5,230,000VND。
なんと523万ドン。僕の頭にドーンと衝撃が走った。
そって日本円でいくらなんだよ!すぐに「日本円かUSドルに換算してくれ」とお願いした。ドンの相場は頭に入れていたが、桁が大きすぎてすぐに換算できなかった。
お兄さんは続いて240USDと書いた。
え?たったの240ドル?再度確認をした。「諸税込みで240USドルになります。」それならば買える、日本円にしても3万円だ。よく考えると確かにそうだ。日本の国内線でも3万円払えばそこそこの距離を乗れる。ここはベトナム、日本よりも運賃は確実に安いはずである。2時間の国内線のビジネスクラスで3万円はむしろ高いくらいだった。
良かった~。これで何とかリカバリできる。僕は自然と笑顔になった。「買います!」。僕は別のカウンターに案内され、240ドルの運賃を払った。しかしレシートは523万ドン。桁の多さに不安が拭いきれなかったがこれは240USDなのだと言い聞かせた。
3万円で敗者復活戦。悪くない値段だった。お兄さんは先に帰ってしまったらしく、僕はチケットカウンターのお姉さんに「さっきの男性によろしく伝えてくれ。彼は本当に親切だった。」と伝えた。終始不愛想だったお姉さんも笑顔に変わった。僕の気持ちが伝わったのだと思った。
僕はタクシーに乗り込み宿泊先のホテルへと向かった。時計の針は20時を回っていた。日本時間で22時。良い子は寝る時間だ。
いつも見て頂きありがとうございます。
↓ポチっと押すとランキングに一票入ります。
にほんブログ村
スポンサーサイト